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同級生
対応機種 PC-9801(PC98)
DOS/V
※一般にはPC98版とDOS/V版を総じてDOS版と呼称する。
X68000(X68k)
FM TOWNS(TOWNS)
Windows
95/98/Me/2000/XP(Win)
Windows2000/XP(DMM)
PCエンジン(PCE)
セガサターン(SS)
※一般にはPCE版とSS版を総じてコンシューマ版と呼称する。
開発
発売元 エルフ(DOS/X68k/TOWNS/Win)
NECアベニュー(PCE)
NECインターチャネル(PCE/SS)
DMM(DMM)
発売日 1992年12月17日
(DOS/X68k/TOWNS)
1995年11月23日(PCE)
1996年8月9日(SS)
1999年8月27日(Win)
2007年3月1日(DMM)
価格
ジャンル 恋愛アドベンチャーゲーム
レイティング 18禁(DOS/X68k/TOWNS/Win/DMM)
18歳以上推奨(PCE/SS)
コンテンツアイコン
キャラクター名設定 可(DOS/Win/DMM)
不可(PCE/SS)
エンディング数 ヒロインの人数+バッドエンド1
セーブファイル数 1(DOS/X68k/TOWNS)
1~8(Win) ※ゲーム進行に伴い8まで増加
8(DMM)
セーブファイル容量
メディア フロッピーディスク(DOS/X68k)
CD-ROM(TOWNS/Win/PCE/SS)
ゲームエンジン
画面サイズ 640*400 4bit(DOS)
768*512 4bit(X68k)
640*480 4bit(TOWNS)
※X68k版もTOWNS版も、DOS版より解像度が高いというわけではない。DOS版の640*400グラフィックをはめ込み表示したようなもので、しかもハード的にモニターの縦横比が元から異なっている為、DOS版に比べると若干だが縦長に表示される。
640*480 16bit以上(Win/DMM)
BGMフォーマット FM音源(DOS/X68k/TOWNS)
PCM(Win/DMM)
キャラクターボイス なし(DOS/PCE/DMM)
主人公以外フルボイス(SS/Win)
CGモード あり
音楽モード なし(DOS/PCE/SS)
あり(Win/DMM)
回想モード あり(Win/DMM)
メッセージスキップ なし
オートモード なし
備考 Win版・DMM版以外はロットアップ

同級生』(どうきゅうせい)は、1992年12月17日エルフから発売された18禁恋愛アドベンチャーゲームである。

概要[編集]

登場する複数のヒロインがそれぞれ個別に持つシナリオをなぞりながら恋愛関係を深めていく、恋愛ゲームのシステムと、竹井正樹による華麗なキャラクターデザイン及び原画は、それまでのセックス描写中心であったアダルトゲームの在り方を変えた画期的なものであり、アダルトゲームとしては異例の10万本を超える大ヒット作となった。

1995年1月にはシリーズ第2作の『同級生2』が発売され、1994年5月に発売された恋愛シミュレーションゲームの『ときめきメモリアル』との相乗効果もあり、恋愛ゲーム市場が一気にブレイクした。

家庭用ゲーム機には1995年11月23日PCエンジン(PCE)版が、1996年8月9日には『同級生if』のタイトルでセガサターン(SS)版が発売されている。

1999年8月27日にはWindows(Win)版が各種リメイクの上発売され、2007年3月1日には、内容をPC98版『同級生』準拠に戻したWindows 2000/XP対応の『同級生オリジナル版』がDMM公式サイトからダウンロード販売形式で発売された。

ゲームシステム・基本シナリオ[編集]

本作のゲームシステムは、一見したところ2Dのフィールド見下ろし型RPGのようであり、町内マップを自由に移動しながらゲームを進めていく。フィールド移動が採用されたのは、町の中を自由に移動して女性に声をかけるといった、いわゆるナンパ行動を、PC画面上に再現しようとした為と思われる。基本的にはフラグによってストーリーが進行するアドベンチャーゲームであり、その選択肢をコマンドではなく、平面上に展開したものだと考えることもできる。ところが本作には、シミュレーションゲームのように時間の概念がある。建物などに入ったりイベントが発生することで時間が経過し、キャラクターとのエンカウントは特定の時間帯でないと発生しない。

このゲームシステムのデザイナーは蛭田昌人。プレイヤーに極めて大きな自由度を与え、あたかも実在の町の中を自由に行動して、本当にナンパを行ったり、あるいはおバカなことを行ったりしているかのような気分を味わうことができた。こうしたゲームシステムは、ファミコンディスクシステムの『消えたプリンセス』(イマジニア)等、過去に類例が見られるものの、本作以前には殆ど知られていなかった。その為、本作をアドベンチャーゲームと定義するかシミュレーションゲームと定義するかは、しばしば論争の種となった。だが、『同級生2』がドラマ性の非常に強いゲームとして出現したことで、この論争には終止符が打たれ、アドベンチャーゲームに分類されることとなった。これをあえて命名するならば、フィールド移動型アドベンチャーゲームとでも言うべきではないだろうか。

しかし、恋愛アドベンチャーというジャンルには多数のフォロワーが出現したにもかかわらず、このゲームシステムを採用した作品はごく僅かであり、その中でも真に成功したと言える作品は、エルフ自身の作品である『下級生』のみであった。そのことは、「このゲームシステムが蛭田の個人的な才能の上に初めて成立したものであったことを物語っている」とする見方もある(但し実際には、恋愛アドベンチャー以外のジャンルでは、同様・同系のシステムがごく普通に用いられている)。

基本シナリオは夏休みの前半部分をナンパ資金調達のバイトに明け暮れた主人公が、8月10日から8月31日までの間に街や学園をナンパして回るというものであるが、話が進むにつれ各ヒロインが持つ悩みやコンプレックスといった問題に主人公が向き合っていくという恋愛ドラマ・青春ドラマが待っており、「どうして主人公はヒロインに好かれ、セックスに至るのか?」という問いへの回答が提示される。これがナンパゲームを指向しながら恋愛ゲームという評価に繋がった所以である。なお、ゲームタイトルこそ『同級生』だが、全ヒロイン14人中9人が年上という比率なので、「『同級生』ではなく『上級生』では?」と首を傾げるプレイヤーもいた。

ヒロインを含めた他キャラクターとの会話システムには、普通に表示される会話テキストに対しマウスをクリック、もしくはキーボードを叩いて読んでいく通常タイプの他、『DE・JA II』などで採用されていた、グラフィックの各所へ移動させるとシナリオと用途に応じた形状に変化するアイコンをクリックして進める特殊タイプが搭載されている。

ちなみに、街の中で主人公が入ることができる家は、一部のおまけ要素を除いて基本的にヒロインの自宅のみであるが、デバッグ作業の時点では全ての家に入れた上、全ての家に住人の台詞と表札が用意されていた。しかしその結果、カーソルキーでの操作ミスにより誤って無関係の家に突入する事態が続出。また、それによりゲーム内の時間が進んでデートイベントに間に合わないといった事態にも繋がった結果、製品版の仕様に落ち着いた。

キャラクターデザイン・グラフィック[編集]

本作でキャラクターデザインと原画を担当した竹井正樹は元アニメーターで、劇場アニメ版『時空の旅人』の動画や、OVA版『ロードス島戦記』などの原画を担当していた実績を持つ。ゲーム原画は、『卒業~Graduation』(1992年 ジャパンホームビデオ)に次いで2作目。キャラクターの華麗さ、画面のカット割りなどは日本のアニメーションが長年培った技術が取り入れられており、アダルトゲームのグラフィック向上に貢献したことで、後に多くのゲーム原画家を生み出すきっかけにもなった。『Kanon』などの原画で知られる樋上いたるは、本作品をきっかけにゲーム業界入りしたと言われている。

本シリーズにおける恋愛ゲームの定義[編集]

元々アダルトゲームには『TOKYOナンパストリート』(エニックス1985年4月)を祖とする「ナンパ」というジャンルが存在しており、町で見かけた女の子を口説いてホテルに連れ込むと、ご褒美画像であるエッチシーンが見られる…というゲームの流れが確立していた。1989年発売のエルフの初期作品『ぴんきぃぽんきぃ』は、その流れを受けたナンパアドベンチャーゲームであるが、蛭田昌人は『同級生原画集』(辰巳出版)の対談記事の中で、「『同級生』の大元は『ぴんきぃぽんきぃ』」、「最初は40日の期間内に50人の女の子を次々とナンパしまくるストーリー性の低いゲームだった」と語っている。

つまり、『同級生』も元々は「ナンパゲーム」として開発されていたのだが、蛭田が竹井の絵を見るうちにヒロインをただナンパしてセックスさせるだけでは勿体無いと思い、ヒロインの数を減らして一人一人にストーリー性のあるシナリオを付加させた結果、「恋愛ゲーム」になってしまったのである。これは蛭田自身も意図していなかったことらしく、ゲーム雑誌のインタビューの中で「購入者から『同級生はナンパゲームじゃなくて恋愛ゲームなんだ』と言われて初めて気が付いた」と語っていた。

一方、購入者の声を受けてDOS版の時点から「恋愛ゲーム」として開発された『同級生2』は、ストーリー性・ドラマ性がより強化され、ヒロインは今後の人生を共に生きていくパートナーとして定義された。主人公は卒業間近になっても進路が何一つ決まっていない不安定な存在であるが、ヒロインと結ばれることで自分の中の今後の展望が確定し、エンディングではヒロインと共に選んだ職業で成功する姿が描かれている。

結果、『同級生2』は前作よりも関連商品に恵まれるなどの更なる大成功を収めた。これを良しと見たエルフは、『同級生』をWindowsへ移植する際にシナリオやエンディングを大幅に差し替え、『同級生2』以上に恋愛ゲーム色の強い内容へとリニューアルを施したが、これについては、既にDOS版で「ナンパゲーム」の部分に強く魅せられていた旧来のエルフファンを中心に、落胆する声も多く出た(詳しくは「移植版・リメイク版」を参照)。その声に応えたかどうかは想像の域を出ないが、DMM版はPC98版準拠の内容となっている。


注意以降に核心部分が記述されています。

キャラクター[編集]

声優名はPCE/SS/OVA/ラジオドラマの順(Win版は非公開)、未登場及び声無しは「-」で表記。年齢はDOS版当時(Win版ではソフ倫の規制改正の為、未表記)。また、PCE版/SS版はどちらも同キャストが多いがすべて新録音となっている。

主人公[編集]

ゲーム版:たくろう(デフォルト。姓不明) / 小説版:辻村詠(つじむら えい) / OVA版:諸岡わたる(もろおか わたる) / ラジオドラマ版:拓朗(姓不明)
声:- / - / 岩田光央 / 成田剣
年齢:18歳 / その他の設定は不明
先負学園(さきまけがくえん)3年生。両親の仕事の兼ね合いで親元を離れ、一人暮らし。勉強はやれば出来るのに嫌いな為、成績は悪い。学園で様々なトラブルを巻き起こしたり伝説を作った破天荒な性格で、無類の女好きかつナンパ師。腕っ節が強い上に決断力にも富み、人を身分や肩書きでなく本質で見ることも出来る為、次第にヒロイン達を惹き付けていく。
しかし、それらの要素はWindowsへの移植の際にシナリオの大幅変更を受けてかなりの部分が払拭され、突出した箇所の少ない印象をプレイヤーに与える無難な主人公となった。

主人公と同級生のヒロイン[編集]

桜木舞(さくらぎ まい) 声:国府田マリ子 / 同左 / 高橋美紀 / 同左
年齢:18歳 / 身長:158cm / スリーサイズ:83/56/86(cm) / 血液型:A
本作のメインヒロイン。水泳部所属だが、各種の稽古事が忙しく、部には滅多に顔を出さない。良家のお嬢様でいわゆる淑女、学園のマドンナ的存在でもあるが、彼女本人はそう見られることに抵抗を感じている。主人公のライバルである相原健二とは、家同士の付き合いがある。
開発チームの予想とは裏腹にファンの人気は今一つであったが、メインヒロインにおける赤・ピンク系のロングストレートヘア、才色兼備という特徴は『ときめきメモリアル』の藤崎詩織らに継承されていった(『ときメモ』の開発チームは本作を参考にしている)。また、開発当初は「桜木京子」という名で、キャラクターデザイン・性格共に舞とはかなり異なる登場が予定されていたが、シナリオでの「深窓の令嬢」というイメージとは駆け離れていた為ボツになった経緯がある。そして、京子は後のPCE版以降、舞の妹として復活することになる。
Win版では気丈な面を垣間見せるキャラへのアレンジが加えられている。
田中美沙(たなか みさ) 声:小野寺麻理子 / こおろぎさとみ / 同左 / 同左
年齢:18歳 / 身長:158cm / スリーサイズ:79/55/80(Win版では82/55/82)(cm) / 血液型:B
陸上部に所属する期待のエースで、通称「陸上部のバンビちゃん」。勝気な性格で男言葉を使い、一見ガサツそうに見えるが、実は純情でひたむきな所があり、いわゆるツンデレの元祖とされることもある。親友である美穂の恋路を応援しようとナンパ師の主人公に詰め寄るが、次第に自分自身が主人公に惹かれてゆくことに気付き、友情と愛情との板挟みに苦悩する。なお、彼女と美穂のキャラ配置は、後の『下級生』の飯島美雪と南里愛とのそれに受け継がれた。
メインヒロインの舞を超える一番人気になった為、後の『同級生2』でも攻略可能ヒロインとして再登場する。それを踏まえ、『同級生2』より後に出たWin版『同級生』では『同級生2』へ無理なく繋がるよう、エンディングが変更された。
黒川さとみ(くろかわ -) 声:小野綾子 / 同左 / 高田由美 / 同左
年齢:18歳 / 身長:163cm / スリーサイズ:83/58/85(Win版では83/58/87)(cm) / 血液型:O
主人公とは中学生の時からの腐れ縁で、何でも言い合える友人。ショートカットの髪型と相まって、美沙よりも更にボーイッシュな雰囲気を漂わせている。主人公行き付けの喫茶店「OTIMTIM」でアルバイト中。看板娘だが、店内でも破天荒で知られている主人公に対しては客とは見なさず、容赦しない態度を取る。また、健二と付き合っている身ではあるが、現在は疎遠。彼が舞を狙っていることには薄々気付いており、彼と同様に舞を狙っている主人公との間で微妙な立場に立たされる。
Win版では幼馴染の間柄となったが、エンディングはCGも含めてDOS版とそう変わらないものとなっている。
仁科くるみ(にしな -) 声:笠原留美 / 同左 / 及川ひとみ / 同左
年齢:18歳 / 身長:156cm / スリーサイズ:80/56/81(Win版では83/56/84)(cm) / 血液型:A
主人公の悪友・坂上一哉の彼女。厳格な両親に育てられた為か純粋で、恋愛にも奥手と、少々幼い部分がある。その為か、同学年である主人公を先輩と呼ぶことが時々ある。清らかな恋愛関係を築きたい彼女に対し、一哉はあくまで具体的な男女の関係に及びたいとの考えの違いからか最近は疎遠だが、何とか関係を修復したいと思っている。それについて主人公に相談したことがきっかけとなり、主人公に惹かれていく。
DOS版開発当初は下級生と設定されており(製品版で主人公を先輩と呼ぶことがあるのはその名残)、Win版では名実共に下級生になった。
鈴木美穂(すずき みほ) 声:丹下桜 / 同左 / 麻見順子 / 同左
年齢:18歳 / 身長:154cm / スリーサイズ:78/56/80(Win版では79/56/80)(cm) / 血液型:A
放送部所属。主人公のことを以前から気に掛けている。性格は引っ込み思案で赤面症、容姿もくるみ以上に幼く、極めて幼児体型。花が大好きなことから、先負駅前の花屋でアルバイトをしている。 美沙とは親友。
Win版ではシナリオの大幅変更を受けて、セックスシーンは未遂で終わるようになった。『同級生2』ではその舞台となる八十八町に引っ越したという設定となっており、変わらず親友である美沙の台詞に名前が出てくる。

主人公と同級生でないヒロイン[編集]

芹沢よしこ(せりざわ -) 声:井上喜久子 / 同左 / 嶋村薫 / 勝生真沙子
年齢:25歳 / 身長:164cm / スリーサイズ:85/60/87(Win版では89/60/87)(cm) / 血液型:O
先負学園の倫理社会科教師で主人公のクラス担任。細い銀縁眼鏡、服装も常に緑のスーツ姿の見た目どおり、性格は極めて堅物で仕事一筋の、いわゆるエリート。当然主人公とはソリが合わないが、根はあくまでも生徒思いで、主人公の将来を本気で心配してくれる数少ない人物でもあることから、次第に理解を深めてゆくことになる。
主人公が学園の女の子達に人気があることを知っており、彼女達の変化については些細なことも見逃さない。
Win版ではシナリオの変更がイベントCGの一部削除だけで終わり、DOS版から殆ど変更されなかった。
斎藤亜子(さいとう あこ) 声:草地章江 / 同左 / ? / -
年齢:20歳 / 身長:165cm / スリーサイズ:85/59/91(cm) / 血液型:O
先負駅前にある薬局兼実家の「蓬莱堂」(小説版では「斎藤薬局」)の店員。姉の真子に劣らずの美人であり、来客を中心に美人姉妹との評判も高いが、姉とは正反対の控え目で気弱、子供っぽいと見られコンプレックスを感じている。恋愛に対しても男性恐怖症に近いものを持っているが、一度好きになった相手には全てを捧げて尽くすタイプで、ヤキモチ焼き。
Win版にはDOS版経験済みプレイヤーへの台詞ネタが存在する。エンディングの内容がDOS版とは全く異なるイプになった。
斎藤真子(さいとう まこ) 声:萩森侚子 / 同左 / 安藤ありさ / 同左
年齢:23歳 / 身長:167cm / スリーサイズ:89/61/90(Win版では92/61/90)(cm) / 血液型:O
先負学園の校医(Win版では養護教諭。日本国内においては彼女の年齢で校医はありえない為)で、亜子の姉。学園生に絶大な人気があり、主に保健室にいる彼女の元へ相談に訪れる者は、男女を問わず後を絶たない。年齢以上に妖艶さが溢れるその容姿は、どこかマリリン・モンロー似。妹想いで休日には亜子のことを気遣って、蓬莱堂の店番に入ることもある。
Win版ではシナリオに大幅な手が加えられ、特にセックスシーンはDOS版から一変した。
正樹夏子(まさき なつこ) 声:深見梨加 / 同左 / 引田有美 / -
年齢:21歳 / 身長:166cm / スリーサイズ:85/58/86(Win版では88/58/88)(cm) / 血液型:O
先負駅前のブティックで店員としてアルバイトに励みながら、デザイン系の専門学校に通っている専門学校生。矢吹町のマンションに一人暮らしという生活環境、その端麗な顔立ちと腰まで届くほど長いワンレングスの艶やかな黒髪は、DOS版開発当時のバブル経済期の都会における典型的な女子大生や専門学校生のそれに近い。しかし、性格の方はそれとは無関係に古風で落ち着いており、芯の強い所もある。くるみとの関係が冷え込んでいた一哉が目を付けた女性でもある為、本編開始直後、主人公はダシに使われる形で彼女に紹介されることとなる。
Win版ではその殆どが、「豊かな母性」を有するものへと変更された。エンディングについては、他のヒロインのような極端な変更は加えられていない。
田町ひろみ(たまち -) 声:水谷優子 / 同左 / - / -
年齢:20歳 / 身長:156cm / スリーサイズ:81/60/85(Win版では84/60/87)(cm) / 血液型:O
先負町で主人公宅の近所にある「藤田製作所」のOL。藤田製作所には先負学園の卒業生が数多く勤めていることもあってか、同僚から主人公の噂を聞かされて興味を抱き、偶然を装って出会いを果たす。基本的には明朗快活な性格をしているが、コスプレイヤーかつオタクだった過去に同様の彼氏である冬彦と付き合っていたことには今でもコンプレックスを感じており、世間一般の恋人のような白昼堂々のデートをしてみたいという願望を持っている。また、その為かどうかは不明だが、言葉遣いもやや子供っぽい。
Win版では草薙やよいと友人の設定になった。
真行司麗子(しんぎょうじ れいこ) 声:渡辺菜生子 / 同左 / - / -
年齢:25歳 / 身長:163cm / スリーサイズ:83/60/85(Win版では86/60/87)(cm) / 血液型:A
主人公のアパートの隣家に住む人妻。性格は極めておっとり系で、常に着物姿。夫は日本舞踊家元を務めている為か、殆ど帰宅しない状態。それゆえ自宅で一人寂しい毎日を過ごしており、日常の買い物くらいしか外出することはない。庭を掃き掃除している時は、自室の窓を開けた主人公と目線が合うこともしばしば。
Win版のエンディングは、DOS版とは全く異なっている。
佐久間ちはる(さくま -) 声:豊嶋真千子 / 同左 / - / -
年齢:19歳 / 身長:164cm / スリーサイズ:88/59/86(Win版では91/59/88)(cm) / 血液型:AB
主人公の近所の一軒家に住んでいる家事手伝いフリーターの少女。しかし彼との面識は全く無く、先負駅前の路上でナンパされることにより初めて知り合う。その経緯だけを見れば、当初は「ナンパゲーム」だった本作に最も相応しいヒロインと言える。
過去に水商売のアルバイト経験あり。また、少し意地っ張りで、主人公とは1歳しか違わないにもかかわらず、妙にお姉さんぶる。だが、一旦惚れた後はとことん尽くすタイプでもある。
Win版ではDOS版から一転、実はナンパされる以前から主人公のことを気に掛けていた…という設定になり、エンディングは変更点に見合った平凡ながらも幸せなものとなった。
成瀬かおり(なるせ -) 声:永島由子 / 同左 / - / -
年齢:20歳 / 身長:162cm / スリーサイズ:85/58/86(Win版では84/57/89)(cm) / 血液型:B
矢吹町のキャバクラ(サービス内容を見るとピンクサロンとしか思えないが)「Cat's eye」で人気のサービス嬢。源氏名はレイラ。矢吹町の超高級賃貸マンション「矢吹町レジデンス」に一人暮らし。普段の言動は乱暴ではないが、猥褻な言葉を平気で口にしたりと下品な好き者。しかし、内面には普通の女性とそう変わらないものを持っていている。
DOS版発売当時は隠しキャラクター扱いになっていたが、原画集以降は普通に扱われるようになった。Win版ではDOS版同様に好き者らしいところを見せながらも、エンディングでは普通の女性としての幸せを掴む。
草薙やよい(くさなぎ やよい) 声:高橋美紀 / 同左 / - / -
年齢:20歳 / 身長:166cm / スリーサイズ:89/57/88(Win版では92/57/89)(cm) / 血液型:B
先負町にある「登渡り医院」の泌尿器科に務めている看護婦。口数は少なくお淑やかな性格をしており、ナイチンゲールに例えられるほど。また、藤田製作所には友人がいるという設定だったが、それが誰なのかは明確に描かれなかった。
彼女もかおり同様、隠しキャラクター扱いであった。Win版では口数が増えた上に性格もやや小悪魔的なものへ変更され、藤田製作所にいる友人はひろみとの設定になった。

コンシューマ版オリジナルヒロイン[編集]

PCエンジン版とセガサターン版の両方に登場。

桜木京子(さくらぎ きょうこ) 声:柳瀬なつみ / 同左 / - / -
年齢:16歳 / 身長:156cm / スリーサイズ:82/55/83(cm) / 血液型:A
桜木舞の妹。姉の舞とは正反対の性格をしている上、好奇心も旺盛な行動派の為、一見すると舞と同じ良家のお嬢様には見えない。姉のことを「舞ちゃん」と呼ぶ。姉を狙う主人公を品定めすべく主人公に近付くが、自分も主人公に惹かれてゆく。
誕生秘話については、桜木舞の項目を参照。
PCE版はデートイベントもなく、ほとんどおまけの扱いであったが、SS版は彼女のシナリオも用意された。
高野みどり(たかの みどり) 声:鈴木真仁 / 同左 / - / -
年齢:18歳 / 身長:162cm / スリーサイズ:84/60/86(cm) / 血液型:AB
主人公の同級生で、手芸部に所属している。大人しく人見知りの激しい性格で、クラスでも目立たない存在。主人公に憧れを抱いているが、いざ目にすると逃げ出してしまう。
PCE版での彼女は、あまりに悲惨な扱いのままエンディングを迎えてしまう為、ユーザーには不評であった。それを受けて、SS版では彼女を救済できるよう、シナリオが修正されている。
堀真純(ほり ますみ) 声:平松晶子 / 同左 / - / -
年齢:21歳 / 身長:164cm / スリーサイズ:87/59/87(cm) / 血液型:B
先負警察署交通課に務めている婦人警察官(今でいう所の女性警察官)。幼馴染である主人公に対しては、姉のように接している。だが、機動隊向きの腕っ節から「先負町最強の婦警」と呼ばれている上に少々酒乱の気もある為、破天荒な主人公も彼女にだけは頭が上がらないのが実状。

男性キャラクター[編集]

後年の泣きゲーと異なり、男性キャラの一部は主人公の恋愛の障害として存在する。主人公が攻略に失敗したヒロインは、エンディング直前に彼らの彼女になるという結末を迎える。

坂上一哉(さかがみ かずや) 声:古川登志夫 / 同左 / 二又一成 / 同左
主人公とは悪友同士で、悪行の一部にも付き合うほどの仲。くるみと付き合ってはいるが、彼女の奥手ぶりに疎遠となりつつあり、新しい恋に生きようと夏子に目を付けた。
相原健二 ※OVA版では「相原健児」 (あいはら けんじ) 声:古谷徹 / 同左 / 速水奨 / -
主人公の同級生で、舞を巡る恋のライバル。「相原グループ」という財閥の御曹司であり、舞の家とは付き合いも深い。舞と同じく水泳部に所属している。さとみに好意を寄せられているが、今の彼にとって彼女はお荷物でしかない。
間太郎(はざま たろう) 声:千葉繁 / 同左 / - / -
主人公の同級生。その姓名から、主人公には「マタロウ」と呼ばれ、からかわれている。恋愛とは縁が遠い典型的なガリ勉タイプだが、実は美穂に密かな好意を寄せている辺り、彼もまた健康な男の子である…のかもしれない。シナリオが進むにつれ、その言動は生真面目を通り越し、危険な域に達することも。
コンシューマ版では声を担当した千葉繁のアドリブの影響で、DOS版以上に暴走したキャラクターとなっている。暴走度合いは、PCE版の方が強い傾向がある。
冬彦(ふゆひこ) 声:? / 佐藤浩之 / - / -
ひろみの元彼氏のオタクであり、苗字は設定されていない。名前はゲーム開発当時に流行した佐野史郎主演のドラマ『ずっとあなたが好きだった』から付けられたと思われるが、容姿はむしろ宅八郎似。ひろみにはまだ未練タラタラの為、彼女と仲良く話す主人公を敵視している。
マスター 声: ? / ? / 玄田哲章 / -
さとみがアルバイトをしている喫茶店「OTIMTIM」のマスターであり、本名は不明。ゲーム版ではどれにもグラフィックは存在しないが、OVA版で初めてスキンヘッドのサングラス姿という形で画像化された(声優と容姿から『シティーハンター』の海坊主が元ネタと思われる)。いかつい外見とは裏腹に性格はややオカマっぽい、気の優しいおじさん。

移植版・リメイク版[編集]

PCエンジン(PCE)版
開発はフライト・プラン、移植に際しての差し替え分原画は竹井正樹が担当。エンディングテーマに山下達郎作曲の『さよなら夏の日』が起用されたことでも、話題を呼んだ。
ちなみに開発の際、DOS版の雰囲気をできるだけ損なわないようにとのNECアベニューによる指示には、多数の下請け開発会社がPCEのスペックや開発技術の関係上応えにくいとして音を上げたという逸話が残っている。
セガサターン(SS)版
名称は『同級生if』。PCE版からの移植で、開発は同じくフライト・プランが担当。PCE版とは違い、SSの高スペックにより容量に余裕ができた分だけCGもサウンドもDOS版以上に向上された。こちらも差し替え分原画は竹井正樹が担当。
PCE版で美沙役を務めていた小野寺麻理子の急な引退に伴い、こおろぎさとみが代役に起用され、これ以降全てのバージョンで美沙役として定着することになる。
Windows(Win)版
キャッチコピーは「恋愛ゲームの始祖鳥、ここに蘇る。」。DOS版発売から7年経ちWin版『同級生2』よりも後になった為、「恋愛ゲーム」として作り直すべく、全体のシナリオやヒロインの性格付けが見直された。グラフィックはWindows用に彩色し直され、フルボイス、I・S・P・Zシステム(一度選んだ選択肢パパ絶対迷わないシステム)の搭載でゲーム全体の難易度を下げるなど、時代の趨勢に合わせた様々なアレンジも施されている。
DMM版
名称は『同級生オリジナル版』。開発はエルフが担当。DMMで独占ダウンロード販売Windows 2000/XP対応。ゲームシステム・画面構成・大半のCGはWin版を2007年現在の規定に適合するよう手直ししたもので、シナリオはDOS版のものに戻され、Win移植の際に削除や差し替えに遭ったCGも復活した。ただし音声は無い。

OVA版[編集]

概要[編集]

同級生 夏の終わりに』のタイトルでケイエスエスピンクパイナップルレーベルで製作。レンタルビデオ版が先行流通(全2巻、2話ずつ収録)後、シーンを一部追加したセル版が発売された(全4巻、1話ずつ収録)。セル版にシーンが追加されるという手法は、後にアニメのDVDの販売手法として継承されることとなる。

ヒロインは美沙・さとみ・くるみ・舞の4人で、シナリオは一部オリジナルが挟まれるが、大筋は原作となったDOS版に沿った形で進行する。4人以外はサブキャラに留まっており、ひろみ・麗子・ちはる・やよい・太郎・冬彦は登場しない。その一方、今まで立ち絵が無かったマスターが画像化されるといった遊び心も盛り込まれている。また、BGMには一部クラシックの名曲が使用されている。

後日談として、秋の学園祭を描いた完全オリジナルストーリー『同級生クライマックス』が発売された(全2巻。1話ずつ収録)。ヒロイン4人の間で主人公が卒業までの期間限定ハーレム状態を満喫する一方、発売済みの『同級生2』の影響からか、美沙がメインヒロインを務める。また、本作のみのオリジナルヒロイン・島本恭子が登場し、前作でくるみに去られてしまった一哉を救済する。更には『同級生2』のメインヒロインである鳴沢唯も登場し、続編への橋渡し役としてゲストを務めた。

なお、『同級生 夏の終わりに』と『同級生クライマックス』のどちらも発売当時はメーカー自主規制による15禁だったが(当時のビデ倫には15禁の規定は無かった)、後にビデ倫の規定が改められた為、現在では18禁の範疇に入る。

ちなみに、セル版のVHSLDソフトは、オリコンで1位を獲得したこともある。また、劇中で主人公達が企画した「美人喫茶」は、メイド喫茶が存在していなかった発売当時の世相を反映している。

OVA版オリジナルヒロイン[編集]

島本恭子(しまもと きょうこ) 声:山口由里子
『同級生クライマックス』に登場。あだ名は「ヒスめがね」。主人公達のクラスの学級委員長。自分の容姿にコンプレックスを抱いており、普段は眼鏡に両三つ編みという地味な容姿。しかし、眼鏡を取ると素顔はとても可愛いという、お約束のような少女。最後は一哉と結ばれる。

スタッフ[編集]

小説版[編集]

概要[編集]

『もう一つの夏休み』『星空の記憶』『きっと、忘れない夏』のサブタイトルが付いて全3巻で発売された。

ストーリーはDOS版を原作としている為に舞をメインヒロインに配置してはいるものの、一部シーンを除いてオリジナルストーリーとなっており、3年生の夏休み以前のエピソードなども描かれている。また、OVA版では殆ど出番の無かった夏子や亜子、全く無かったちはるや麗子やかおりといった他ヒロインの描写にも気が配られている。

ちなみに成年指定こそ無いものの、アダルトゲームを原作に持つ小説に付き物の性描写は、全巻に盛り込まれている。しかしヒロインによってその格差は激しく、麗子のようにほぼ全巻に渡って描写されている者もいれば、ちはるのように第1巻のみだが濃厚に描写されている者も。また、夏子のように描写こそあれど、本編開始時点で既に過去の人となっていたり、真子のように出番こそあれども性描写は全く無い者もいる。

なお、作者の中山はこの時点では殆ど無名であったが、後に『まほろまてぃっく』の原作者として知られることになる。 『きっと、忘れない夏』は週間ベストセラー新書部門で1位を記録した。(1997年5月13日トーハン調べ)

小説版オリジナルヒロイン[編集]

青木さやか(あおき -)
主人公の隣のクラスに籍を置いている同級生。あだ名は「あろちゃん」。一見すると、大きな眼鏡、セミロングヘア、可愛い容姿、成績優秀な優等生…と非の打ち所がないように見えるが、実は八百屋の主人や学園教師など、複数の男性とふしだらな関係にある。主人公を巡る恋愛関係には一切絡んでこないので、いわゆる性描写の割り増し用として設定されたものと思われる。
井上和美(いのうえ かずみ)
美沙の後輩で陸上部所属の1年生。「2代目バンビちゃん」と評されているショートカットヘアの美少女で、美沙とは良き先輩後輩の仲。さやか同様、主人公を巡る恋愛関係には一切絡んでこないが、こちらに性描写はない。

スタッフ[編集]

関連書籍[編集]

同級生原画集
辰巳出版より発行。竹井正樹によるカラー原画を収録している他、ゲーム本編の解説や攻略法、スタッフインタビューも掲載している。ゲーム同様こちらも大ヒットし、アダルトゲームやそのメーカーの原画集やビジュアルファンブックが出版されることが付き物になるという、大きな流れを作った。
エルフ監修公式ゲームガイド
辰巳出版より発行。エルフのデビュー作である『どきどきシャッターチャンス』から、発行当時の最新作である『ワーズ・ワース』までの作品を解説。『同級生』シリーズに関しては解説の他、OVA版のキャラクター設定や、PC98版『同級生2』の第一報も掲載している。
パーフェクトコレクションシリーズ「同級生」
ケイエスエスより発行。OVA版全話の解説やキャラクター設定を掲載。

その他[編集]

ポスタードリーム
同級生2』とカップリング。バンプレストより発売された。
同級生恋愛専科
文化放送ラジオ大阪にて1996年10月から1998年10月まで放送されたラジオ番組。
パーソナリティはショッカーO野こおろぎさとみ

備考[編集]

  • エルフファンクラブ会報Vol.38には、エルフの鬼畜キャラクター・臭作が『同級生』の世界を徘徊するというミニゲーム『同臭生』が収録されている(現在はメーカーの在庫も無く、入手は非常に困難)。
  • シリーズ第3弾の『同級生3』は、1999年以降、『電撃姫』のエルフ特集号などでキャラクター設定などが公開されたにもかかわらず、発売は2007年現在でも未定。理由は多々囁かれているが、エルフからの公式発表は行われていない。

関連項目[編集]

関連リンク[編集]