俳優

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俳優(はいゆう)とは、芸能界に於ける職業の一つで、演劇においてある演技する者、あるいはそれを職業とする者のことを指す。舞台演劇の他にテレビドラマ映画などにおいても同様である。

同義で役者とも呼ばれる。特に演技が優れ、高名な俳優は名優と呼ばれることがある。

※本項での記述は、主に日本の俳優についての記述である。

概要

呼称

俳優のうち、特に女性である者を「女優」という。これに対して男性の俳優は「男優」と呼ばれる場合があるが、女優に比べて使用頻度は低く、男性の場合は一般的に「俳優」と呼ばれる場合が多い。また、男優という呼称は一部では「AV男優」の事を指す場合がある。

俳優を男優・女優と呼称する場合、実際の性別によって区分する場合が多いが、歌舞伎宝塚歌劇団などの場合は扮する役によって(男役女形あるいは娘役)と呼ばれ、実際の性別とは異なる役を演じるケースもある。上記以外では、小学生以下の俳優は性別問わず子役と呼ばれる。

俳優は広義には演技者全体を指す名称であるが、現代日本においては、広義の意味から歌舞伎新派劇役者などの伝統的かつ特殊な演技法による者を除外し、新劇およびこれと方法論を共有する演技者をもって狭義の「俳優」と言うことがある。

仕事内容

職業俳優の業務は、商業的に観衆に対する一般公開を目的とした劇作品を製作するために、その脚本(シナリオ)にもとづき、プロデューサー、演出家監督などの指導・指示のもと、共演者や製作スタッフらと協力して、その上演ないし撮影にあたって、与えられたキャスト(配役)を演ずることにある。単に「本番」の演技をこなすだけではなく充実した演技を行うために、その過程として、通常は役作りの上、打合せ、稽古リハーサルなどを繰り返すといった膨大な下準備をともなう。

役作り

役作りを参照されたい。

職業としての俳優

1950年代から1960年代にかけて五社協定という取り決めがあり、映画俳優達は明確に活動範囲を区分されていた。そのため初期の大河ドラマは歌舞伎界や新劇などの俳優に頼らざるを得なかった事情がある。同時期の民放のテレビドラマにしても同様で、海外ドラマを輸入して放送したり、テレビ局制作のドラマは映画以外の俳優や新人俳優を起用した。邦画の斜陽化に伴い五社協定が廃止されると映画とテレビの垣根はなくなったが、既にテレビドラマの制作現場では映画俳優に頼らないシステムが確立されており、別ジャンルから俳優業に参入するケースは以前より増えた。テレビ局は俳優の実力よりも所属事務所との関係を重視してキャスティングすることが多く、視聴者が疑問を感じるキャスティングがされる場合がある。

最近ではテレビ局主導で映画製作に参入するケースも一般的になり、テレビドラマの制作スタイル(俳優業を本業としない者が俳優を兼業するスタイル)の領域が拡大傾向にある。一方で、俳優と名乗りながらバラエティ番組などで活動している者も多数おり、職業としての俳優という区分は曖昧になりつつある。これは、映画俳優のシステムが確立しているハリウッド映画と違い、拘束時間が長い割りに金銭的に恵まれない日本の俳優の環境が指摘される事もあるが、俳優個人の価値観の問題である。また、それぞれの出身の職業を本業として俳優業を含めて様々な活動を行う者もおり、マルチタレントと呼ばれる場合がある。マルチタレントは評価される場合もあるが、否定的な見方をされる事も多い。

出身

俳優達は、同じ舞台や映画・テレビドラマなどで共演するが、それぞれの出身は様々である。

など、様々な職種から俳優業に参入する場合がある。 傾向として近年においては男優女優ともにモデル出身者が急増している。 特に女優の場合は1980年代の後半あたりからモデル出身者が 激増している。またアイドルもアイドル冬の時代を迎える直前である 1980年代の中盤から増え始め、今やアイドル的な活動はごく初期のうちに 留め早々に女優に転向する人間も急増しておりかつては一定数の勢力があった 劇団や舞台出身者、子役出身者は特に女優においては主演助演級に限定すれば 相当に減少している。

俳優の分類

ラジオドラマや映画の吹替えアニメで、声だけで演じる俳優を声優(せいゆう)という。

俳優の主な活動範囲に注目して、舞台俳優映画俳優などと特に呼ぶ場合もあるが、現在の日本国内において劇場用映画を活動拠点にできる人は皆無に近い。海外の俳優の場合は、舞台中心に活動しているとしても日本で接触する機会は少なく、映画俳優として認識されるのが一般的である。米国では舞台俳優、映画俳優のほかテレビ俳優も区別される傾向にある。

上記以外にも、それぞれの特色や得意な分野に着目してキャスティングされる事がある。この場合ジャンル分けして分類される。しかし、この俳優のジャンル分けに明確な基準は無く、流動的である。

関連項目

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